無邪気な角ある優しい少女は
人から悪魔と言われます
素直な羽ある健気な少女は
みんなに化け物と言われます
恐れられても別にいいんだ
怖がられても仕方ないんだ
ただ過ごしているだけなのに街ゆく度に避けられる
サキュバスの生き様なのか
あたしだって
なりたくてなったわけじゃない
破裂しそうな重たい音が
突き刺さるような鋭い声が
銃弾ような激しい言葉が
あたしの体を貫いて
あたしの心を撃ち抜いて
どんなけあたしを殺す気なのか
生も死も捨ててしまったあたしだから願うんです
すべての音を消し去って
自由に静かに暮らしたい
それでも変わらぬ現実はさらにあたしを苦しめる
そのとき出逢った素敵なひとは
あたしの希望で生きがいなんです
だけど、ああカミサマよ
そんな彼の声までもあたしから奪ってくれるのか
想いも愛もあたしの叫びも届かない
激しく泣いて
大きく笑って
あたしの消えゆくちいさなスキはあたしだけ
胸に宿って鼓動と一緒に溶けてゆく
見ているだけで幸せなのは
あたしの新たな生きがいなんです
